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取適法の4条明示(4条書面)について解説!明示方法・明示事項など

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取適法で新たに「特定運送委託」が適用対象に追加され、発荷主・運送事業者間の取引にも規制が加わることになりました。これに該当する取引を行う委託事業者(荷主)は、取適法で規定されている義務・禁止事項を遵守した上で取引を行うことが必須となります。今回は、義務のうちの一つ、「発注内容の明示義務」、いわゆる「4条明示(4条書面)」について解説していきます。

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※取適法は中小受託取引適正化法の略称です。取適法は2026年(令和8年)1月1日より施行されています。
※2026年2月20日時点の情報を基に記事を作成しております。
※当記事は、「特定運送委託」に該当する取引を行う荷主企業向けの内容となります。

 

取適法の4条明示(4条書面)とは?

取適法の4条明示は、取適法4条で規定されている「発注内容の明示義務」のことを指します。具体的には、発注内容や代金、支払期日などを記載した内容を書面や電磁的方法で中小受託事業者(運送事業者)に明示することを義務とするものです。委託事業者(荷主)に課される義務のうちの一つとなります。

なお、「発注内容の明示義務」は、取適法4条で定められた規定であることから、4条明示や4条書面などと呼ばれています。

 

旧下請法3条「発注書面の交付義務」→取適法4条「発注内容の明示義務」

取適法の4条明示(4条書面)は、旧下請法の3条書面に相当する規定となります。下請法から取適法となり、3条の規定から4条の規定に変更されました。内容も変更され「発注内容の明示義務」となっています。旧下請法では「発注書面の交付義務」でした。デジタル化への対応とともに、中小受託事業者(運送事業者)に発注内容を明確に伝えることに重きを置いた規定に変更されています。

 

法定の明示事項を網羅していれば4条明示(4条書面)は契約書で問題ない

取適法の対象となる取引を行う際は、委託事業者(荷主)は4条明示をすることが必須となります。そのため、中小受託事業者(運送事業者)との取引の度に、4条明示用の書面を作成しなければならないようにも思います。ですが、必ずしも都度新たな書面を作成する必要はありません。あらかじめ締結する契約書に、法定の明示事項を漏れなく記載していれば、その契約書で4条明示とすることが可能です。

ただし、契約締結後の発注において、契約書の内容と異なる条件で運送取引が行われる場合には、都度、発注内容について明示する必要があります。

 

4条明示(4条書面)の方法

4条明示では、「紙の書面による明示」と「電磁的方法による明示」の2つの明示方法が認められています。

 

紙の書面による明示

紙に法定事項を記載し、中小受託事業者に明示する方法です。具体的には、発注書を印刷して明示する方法や、FAXで明示する方法などが挙げられます。

 

電磁的方法による明示

電磁的方法を用いて、中小受託事業者に明示する方法です。中小受託事業者が使用するPCやスマートフォンで明確に法定の明示事項が表示されることが前提となります。

電磁的方法の例としては、電子メール、EDI(受発注システム等)、ショートメッセージサービス、ソーシャルネットワーキングサービスのメッセージ機能などが挙げられます。さらに、法定の明示事項を記録したUSBメモリなどを中小受託事業者に渡す方法も電磁的方法に含まれます。

 

4条明示(4条書面)の記載事項

4条明示(4条書面)で明示する事項については以下のように定められています。中小受託事業者に4条明示をする際は、以下の事項を漏れなく明示する必要があります。

【取適法で規定されている明示事項】

① 委託事業者及び中小受託事業者の名称(番号、記号等による明示も可)

② 製造委託、修理委託、情報成果物作成委託、役務提供委託又は特定運送委託をした日

③ 中小受託事業者の給付の内容(役務提供委託又は特定運送委託の場合は、提供される役務の内容)

④ 中小受託事業者の給付を受領する期日(役務提供委託又は特定運送委託の場合は、その委託に係る役務の提供を受ける期日又は期間)

⑤ 中小受託事業者の給付を受領する場所(役務提供委託又は特定運送委託の場合は、その委託に係る役務の提供を受ける場所)

⑥ 中小受託事業者の給付の内容(役務提供委託又は特定運送委託の場合は、提供される役務の内容)について検査をする場合は、その検査を完了する期日

⑦ 代金の額

⑧ 代金の支払期日

⑨ 代金の全部又は一部の支払につき、一括決済方式で支払う場合は、金融機関名、貸付け又は支払を受けることができることとする額(支払額に占める一括決済方式による割合でも可)及びその期間の始期、委託事業者が代金債権相当額又は代金債務相当額を金融機関へ支払う期日(決済日)

⑩ 代金の全部又は一部の支払につき、電子記録債権で支払う場合は、電子記録債権の額(支払額に占める電子記録債権による割合でも可)及び中小受託事業者が代金の支払を受けることができることとする期間の始期、電子記録債権の満期日

⑪ 原材料等を有償支給する場合は、その品名、数量、対価、引渡しの期日、決済期日及び決済方法

⑫ 上記①~⑪の事項のうち、その内容が定められないことについて正当な理由があり記載しない事項(未定事項)がある場合は、当該未定事項の内容が定められない理由、当該未定事項の内容を定めることとなる予定期日

出典:公正取引委員会「中小受託取引適正化法テキスト.37P」

 

4条明示をするタイミング

取適法では、委託事業者が中小受託事業者に発注をした場合は、明示事項を「直ちに明示しなければならない」としています。そのため、発注から時間が経過してからの明示は明示義務違反となるおそれがあります。緊急性があり、やむを得ず電話で発注内容を伝えた場合でも、電話のあとに直ちに法定事項を明示する必要があります。

なお、発注の際、中小受託事業者に対し、明示事項を網羅して明示できない場合は、正当な理由がある場合に限り、後日の明示とすることが認められます。後日の明示とした際は、未定事項の内容が決定したタイミングで直ちに明示することが必要となります。

 

4条明示義務違反における罰則

取適法の4条明示義務に反する行為を行った委託事業者は、行政機関による指導・助言・勧告の対象となります。さらに、悪質な場合は50万円以下の罰金が科されるおそれがあります。なお、罰金が科される際は、法人だけでなく、代表者・代理人・従業員など、違反行為を行った個人にも罰金が科されます。

 

公正取引委員会HP「よくある質問コーナー(取適法)」を参考に!

公正取引委員会のホームページ内に、「よくある質問コーナー(取適法)」が設けられています。4条明示について、Q&A形式でわかりやすく解説されていますので、運用に関してわからない点があった際は、まずはこちらのページを参考にするのをおすすめいたします。

公正取引委員会「よくある質問コーナー(取適法)」

 

まとめ

4条明示(4条書面)とは、発注内容や代金、支払期日などを記載した内容を中小受託事業者に明示することを義務とするものです。取適法で規定されている委託事業者への義務のうちの一つとなります。

4条明示(4条書面)は、「紙の書面による明示」と「電磁的方法による明示」といった2つの明示方法が認められています。委託事業者は、発注の際、これらの方法で直ちに明示することが義務となります。

 

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