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トラックドライバーを増やすために見直すべき労働環境

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From:朴成浩

先般、花房先生や物流塾の西田様をはじめとした業界の大先輩の方々と一緒に本を作らせていただいたのですが、花房先生とお話をさせて頂く中で、

「せっかく、日本のロジスティクス業界に貢献したい!という思いの下、良い本を完成させたのだから、中身を広く紹介していかないともったいないですよね?」

というような話になりまして、すでに前回、ご執筆頂いたようにこれからのロジスティクスを考える上で重要なテーマについて、このコラムでもいくつかトピックを取り上げて紹介していきたいと思います。

ということで、今回は、書籍『スマートロジスティクス ~ IoT と進化する SCM 実行系~』で私が担当させて頂いた輸配送の中から、特に私が世間に伝えたかったテーマを取り上げたいと思います。

人気がなくなったドライバーという職業

言うまでもなく、日本の物流はトラック輸送が支えています。

「ドライバー」という職業は間違いなく現代の日本において最も重要な職業の一つです。しかし、ドライバーは今やすっかり不人気職業になってしまいました。

最新の有効求人倍率を見ても、全職業の中でもトップを争う不人気職業になってしまっている状況です。

でも、昔はそんなことなかったですよね?

私が小学生の頃は、スーパーカー消しゴムと並んで「デコトラ」は人気でしたし、自分の城を持って日本中を走り回れる、という他の職業にはない魅力から人気の職業だった時代もあるわけです。

一体、なぜ、こんなことになってしまったのでしょうか?

原因は「少子化」ではなく「労働環境」

なぜ、新しくトラックドライバーになろうとする人が少なくなってしまったのでしょうか?

「少子化だから仕方がないよね」と何となく考えていたとしたら、それは大きな間違いです。もしあなたが経営者でそんな風に思っていたとしたら、申し訳ないですが、思考停止か現実逃避かその両方と言わざるを得ません。

確かに、現在の日本は若い人が減ってきていることは事実です。有効求人倍率は全職業平均でも1を超え、日本全体で人手不足の傾向にあることは間違いありません。

ですが、有効求人倍率が高いこと自体が問題なのではありません。「相対的に」ドライバーの有効求人倍率が高いことが問題なのです。

平成29年の全職業平均の有効求人倍率は 1.35 でしたが、それに対して自動車運転の職業、いわゆるドライバーの有効求人倍率はなんと 2.72 です! 2倍以上の高水準です。

今、他の職業と比べても、新しくドライバーになりたがる人はダントツに少ない、ということなのです。

(ちなみに、我々に身近なところで実は、さらにさらに人気のない職業があります。それは配車や運行管理を行う「運輸・郵便事務の職業」です。有効求人倍率は実に 3.51 です!今、配車マンの方に辞められてしまうと本当に大変なことになってしまいます)

なぜ、こんなにもドライバーは不人気な職業になってしまったのでしょうか?

若いドライバーが安心して働けるようにするには

新しくドライバーになろうという人が減っている理由は単純で明らかです。

このグラフを見て下さい。これは、全日本トラック協会が「日本のトラック輸送産業の現状と課題」で毎年、訴えているものですが、トラックドライバーの賃金と労働時間の現状です。

賃金は全産業平均より1~2割低く、その割に労働時間は月に30~40時間も長いのです。単純に言えば、生産性・・・身も蓋もない言い方をすれば時給は中小型トラックなら 30パーセントも低いということになります。

言ってみれば、他の産業なら2人でやってる仕事を3人以上もかけてやっていることになります。

なぜ、運送業の生産性はこんなにも低いのでしょうか?

実はこれも原因は明らかです。他産業に比べると「時間」というものがあまり意識されてこなかったからです。今までは、「1個運んでいくら」という意識が強すぎたとも言えます。

その結果、荷物を全部運んでみたらとんでもない労働時間になってしまった、ということが頻発するわけです。

ただ、そもそもで言えば、本来、計画をしっかりと見積もっていれば、一日の輸配送の予定が無理のあるものなのかどうかは、実は走る前から分かるわけです。

走ってみたら終わらなかった、帰ってきたら夜中だった、という話はドライバーの責任ではなく、そもそも仕事の出し方に無理がある場合がほとんどです。

デジタコによる事後の管理から、配送計画の最適化による事前の適正化へ

新しいドライバーが安心して働けるようにするためには、これからはこの視点が必要不可欠です。

++朴成浩


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