初心者向けかんたん物流コラム
軽貨物YouTuberのごーしんさんをゲストにお迎えしました。一日のスケジュールや配達個数、収入事情など、軽貨物ドライバーのリアルに迫りました。
【サマリー】
★ごーしんさんが運営するYouTubeチャンネル「ごーしんフリーランスTV」では、自らの経験に基づいた軽貨物のノウハウを配信中。チャンネル登録者数は約11万2000人。
★ごーしんさんは、YouTubeチャンネル運営の他、軽貨物委託会社の経営や軽貨物の学校の運営なども行う。
★配送個数について、ごーしんさんの場合、事業開始当初は配送個数1日88個、その後1ヶ月で120個を超え2ヶ月目には170個に。
★1日のスケジュールについて、ごーしんさんの場合、6時から積み込みをし配送は8時前後から19時過ぎまで行う。
★軽貨物による収入は個人差はあるが、月に50万円以上稼ぐことも可能。
★配達アプリは、ゼンリンのGODOORをおすすめしている。だが、コースに合わせて使い分けることもある。
※当記事は、株式会社ライナロジクスが運営しているYouTubeチャンネル「物流ナビ」で公開中の動画「【軽貨物ドライバーの実態】トラック運転手より儲かる!?運送会社に属さない配送業とは」の内容を基にしています。
目次
【物流ナビ 司会】平野 貴規(以下、平野)
【ゲスト】軽貨物YouTuber ごーしんさん(以下、ごーしん)
平野:こんにちは、物流ナビの平野です。
今回は軽貨物YouTuberとして有名なごーしんさんをゲストにお迎えして軽貨物ドライバーの実態についてお伺いしていこうと思います。ごーしんさんよろしくお願いいたします。
ごーしん:よろしくお願いいたします。
平野:簡単に自己紹介をしていただいてもよろしいですか?
ごーしん:「ごーしんフリーランスTV」というYouTubeチャンネルを運営しています。約11万2000人のチャンネルなんですけれども、YouTuberになる前に、2017年にパチンコ業界から脱サラして軽貨物ドライバーとして独立しました。
最初はヤマト運輸さんの下請けとして稼働して、その後は佐川さんの案件だったりとか千葉通商さんの案件であったりとか、その他Amazonさんのデリバリープロバイダというシステムがありますが、そういった委託会社の元で配送を始めたり、ギグワークと呼ばれる業務形態のAmazon FlexやUber Eatsや出前館のような食品配送ですね、そういった経験をしてきたのでそのノウハウやいくら稼げるのかというのを配信してきました。
2021年に法人化しまして、現在では軽貨物委託会社を経営しながら自分のオンラインサロンをやったり、軽貨物の学校を開校して脱サラ希望者さんにパーソナルライズされたカリキュラムを組んでいったりして、フランチャイズ展開をしています。千葉や東京の方で教えることを今メインでやっています。
平野:YouTubeを拝見させていただくと非常に多彩だというのが皆さんもお分かりいただけると思います。2017年ぐらいから軽貨物事業に携わることになったことをYouTubeで拝見しているんですがきっかけは何だったんでしょうか?
ごーしん:パチンコ業界の衰退ですね。色々な方がパチンコ業界は厳しいということで、脱サラしたりリストラや左遷されているというのを目の当たりにしていたので、独立したいと思うようになりました。
平野:その時になぜ軽貨物を選ばれたのですか?
ごーしん:たまたま先輩がやっていたんですよ。ヤマトさんの下で稼働されていて、自分の家の近くを配達していて「ごーしん 俺は超楽だよ」みたいな(笑)そういう感じだったので、自分もこういう風に自由に配達したいということで始めました。
平野:大変なイメージはなかったですか?
ごーしん:パチンコに比べたら「楽かな」と、正直その時は思っていました。
平野:外から見ている感じは遊戯業界よりは少し楽そうなイメージだったんですね。
平野:実際に始めてから何かギャップはありましたか?
ごーしん:自分が思っていたよりも荷物の個数が配れなかったですね。最初88個しか配れなくて、それでもかなり準備しましたが、やはり難しいというのが第一印象でした。
平野:ドライバーさんの1日のスケジュールは、朝何時ぐらいから夕方どのくらいまで動いてる感じですか?
ごーしん:宅配メインの方と、ギグワークメインの方で少し変わってきますが、宅配だと朝の6時過ぎから積み込みを始めて8時前後に配送を開始します。僕の場合は8時1分の時点で1件目をピンポンを押せる状態にしたかったので、6時からすぐに積んでいました。丸1日配って早い人だと19時過ぎぐらいに終わります。遅い人だと21時ぐらいまでかかる人もいます。
ギグワークに関しては基本的にはピークの時間があります。フードデリバリーであれば11時から午後2~3時ぐらいの時間帯のピークがあって、次は17時~20時ぐらいまでがピークなので、そこに合わせてAmazon Flexを入れたりとか、細切れにして入れていく感じなので、少し時間は変わってしまいます。
平野:メインの仕事を入れながらも他の仕事も単発で入れながら複数で動かしていた感じですか?
ごーしん:そうですね。ギグワークという形になるとそういう人が多いです。
平野:先ほど1日最初は88個だったというお話がありましたが、どのぐらいで個数はだんだんと増えていくものですか?
ごーしん:1ヶ月が経過した時には既に120個の壁を越えていて2ヶ月目には170個ぐらい配っていたので、2~3ヶ月あればある程度の150~170個という数は配れるようになると思いますが、人によってずっと配れない人もいるんで、一概には言えないです。
平野:別の議論にもなるかもしれないですが、配れる人は準備がしっかりしているのか、運転が得意なのかとか何か特徴はありますか?
ごーしん:僕の軽貨物の学校でもいつもお話していますが、やはりしっかりとした準備ですね。ゼンリンさんのアプリを使って配送をやることが多いですが、アプリで1個1個荷物を入力する時にしっかりとピンが合っているかどうか、これを確認できないまま適当に打ってしまうと現場でずれるので、その人は伸びないんですよ。しっかりと確認ができることが大前提。
第2点目は地図を読めない人がいるんです。自分がどこを走っているのか分からなくなって、右に行かないといけないのに左に行ったりとか、「いやそんなのミスる?」というところを結構皆さんミスります。本当に色んな方がいるので一概には言えないです。
平野:地域に詳しいか、みたいなことも関係しますか?
ごーしん:それもあります。時間帯によって渋滞するとか、そういったことを知っている人の方がやはり有利です。
自動配車システムは輸配送業務を最適化するための計画をつくれるシステムです。効率よく輸配送業務を行うためには、効率よく輸配送業務を行うための計画が必要となるところ、その計画が自動でつくれてしまうというものです。輸配送業務の最適化に取り組む際は、ぜひご検討ください。
平野:最初は個数が少ない状況から120〜170個と増えていくと思いますが、軽貨物ドライバーの方や、特にフリーランスの方の収入事情はどういう感じになっていますか?
ごーしん:正直一般貨物の方より稼げる人は稼げてしまいます。というのも 一般貨物の方は基本的には雇用されている状態だと思いますが、軽貨物だと個人事業主で業務委託になるので、数が増えていけばいくほど個建て契約であれば金額は増えますし、実際のリアルな金額で言えば均していけば月に50万円の売上は不可能ではないですね。トラックドライバーさんで新人で入って50万円は稼げないです。そういった意味ではかなり可能性があるジャンルだと思います。
平野:適正や配れる個数によってかなり収入に違いがありますか?
ごーしん:そうですね。
平野:50万円は結構できる方ですか?
ごーしん:そうですね。できない人だと結局宅配が厳しいとなったら、食品配送のフードデリバリーだけになりますが、これも地域によってオーダーの数が全然違うので、その人が例えば仕事を取れない人だと1日1万円もいかない人が出てきしまうんですよね。そうすると週5で稼働したとして22日間なので、1日1万円としても22万です。売上22万円だと少し経費を引いていくと手元に残るのは結構厳しくなってきます。
平野:売上が例えば50万円だと必要な経費はどんな感じになることが多いですか?
ごーしん:約9万円と見積もっていますが、1日100kmぐらい走行するとして稼働するとガソリン代で約4〜5万円です。今少し燃料費が高騰していますが、その4〜5万に加えたあとタイヤやオイルなどの消耗品ですね。あとは車検の費用、その他任意保険代、これが非常に高いです。黒ナンバーで等級が6等級からスタートしないといけないので、月々17,000円前後もかかってしまいます。そういったものをまるっとひっくるめて8〜9万円です。
平野:そうすると粗利が結構できる方で40万円前後ぐらいですか?
ごーしん:41万円ぐらいです。
平野:少ない方だと売上が20万円いかないぐらいかもしれないと、できる方は50万円。ごーしんさんの最高値はどれぐらいですか?
ごーしん:配送だけで考えると70万円前後です。それはヤマトさんの宅配で70万円前後いきましたが、ただ出前館さんのバブルみたいな時期があって。
平野:ありましたね、ものすごいCMやってた時期。
ごーしん:そうです。あの時期に100万円超えの人が結構いました。行けば行くほど倍率が2.5倍とかあって1回の配送だけで1,500円とかになるんで。1時間で4,000〜5,000円も稼げるというお祭り状態がありました。そういうタイミングが重なって100万円超えもいました。
平野:2020年のコロナ真っ只中の時ですよね。
平野:今の収入事情はなんとなく分かってきたかと思いますが、Amazon・ヤマト・佐川、様々な案件がある中でそれぞれの仕事で何か特徴はありますか?
ごーしん:やはりヤマトさんに関しては、基本的に拠点の数が一番日本で多いです。拠点数で言うと3,000後半だったと思うんですけど、佐川さんは営業所が400前後です。なので約10倍あるだけ守備範囲が狭いんですね。ですから狭い範囲で荷物がたくさんあるというのがヤマトさんのメリットなんです。経費もかけなくていいし、配達する荷物の数も多いから稼ぎたいなら「ヤマトに行こうぜ」という時代がありました。ただAmazonが今のAmazon Flexとかそういった配送網を構築し始めてからヤマトさんとの運賃の交渉が決裂して自社での配送に切り替え始めました。今でも配り切れないのはヤマトさんとかに流しているけど、そういった件もあって結構ヤマトさんの荷物の量が減った時期がありました。ヤマトに行っても稼げないという人もちらほらいます。
それに対して佐川さんに関しては、範囲が広いんですね。ですから経費もかかってしまいますし、荷物1個あたりの単価も安い傾向があるんですけど、ただ比較的長い期間ですね、ずっと同じエリアを同じドライバーさんが回っているのを僕はよく見ます。委託を大事にしてるイメージです。
Amazonに関しては合理的なシステムを取り入れていましてAmazonのラビットというアプリで積み込み、集荷から配送、持ち戻りまで一貫してそのアプリだけでできるんで、すごいですが、「初心者でも配れる」というパッケージでやっているからプロが育ちにくいんですね。というのも全部目的地までナビされます。そのナビを信じて行ってしまいますから、ピンがずれていた時に「あれ?山田さんの家がないぞ」みたいな感じになってしまう。その原因の追求がなかなかできないということです。
平野:そうすると話が戻りますが、まさにGODOORとか、そういったアプリの方が若干使いやすいですか?
ごーしん:一応ですね、GODOORのアプリも連携されていて、ズームアップすると見れるんですよ。ただGODOORのアプリから入った人じゃないとピンがずれていることに気づいていないんで、僕の学校に来てくださればそれは指導します。結局皆さんAmazonさんとアプリ上で契約してスタートなので、教わる機会がなかなかない方が多いんですね。
平野:ごーしんさんの軽貨物の学校でも教えられていると思いますが、ヤマトさん、それからAmazonさん、佐川さん、様々あると思いますが、生徒の方に「最初はここの仕事をやるべきだ」みたいなことを教えるとするとどこの業者さんが良いとかありますか?
ごーしん:これは難しいですが、基本的にはその方がどれぐらいの売上がないと生活が成り立たないのかというところをヒアリングします。その売上目標に対して「じゃあヤマトさんじゃないと 無理だね」とか「これだったらギグワークでもいけますね」という選択肢を提供します。選択肢を提供して、その上で実際に体験していただいて宅配もロールプレイングをやりますから、「いや1時間に10個しか配れない」というところを気づいていただく感じです。少し厳しければUber Eatsや出前館とか、そういったところもロールプレイングして、「こっちの 方が楽だな」と思われる人もいます。
平野:その方々にあった提案をされていく感じですね。
ごーしん:そうですね。
平野:軽貨物ドライバーを目指してごーしんさんの学校に入校されると思いますが、上手くいく方の特徴はありますか?
ごーしん:4点ありますが、1点目は行動する人です。あれこれ悩む前に飛び込むという方なんですが、飛び込むのも無策で飛び込むのではなくて、2点目のしっかり下準備をする人ですね。下準備をした上で「俺はこの世界に行くんだ」と覚悟を決めている人の方が成功します。3点目が案件を取りに行ける人です。言われたままに与えられた仕事だけやっているのは、サラリーマンさんと変わらなかったりとか、そういう人は他の案件にも気付けませんし、なかなかそこで潰れる人が多いです。4点目は人を集めて仕組みを作れる人です。例えば自分の稼働だけではなく、台数を10~20台集めて自分がコースをもらって回すことができれば当然法人じゃなくても軽貨物の委託グループができるので、そうすると急遽休んだ人がいても、そのグループ内で埋め合えるので、そういうリスクに対応できるということですね。
平野:休めないということはあるみたいですね。
ごーしん:そうですね。休めないですね。
平野:組織化ができると誰かが休まれた時にも対応できるみたいな感じですか?
ごーしん:そうです。
自動配車システムは輸配送業務を最適化するための計画をつくれるシステムです。効率よく輸配送業務を行うためには、効率よく輸配送業務を行うための計画が必要となるところ、その計画が自動でつくれてしまうというものです。輸配送業務の最適化に取り組む際は、ぜひご検討ください。
平野:ライナロジクスの株主にゼンリングループ様がいますが、 ごーしんさんは軽貨物YouTuberとして活躍されている中で、Amazonのラビットであったりとか他にもアプリがあると思いますが、どういうものを使われていますか?
ごーしん:宅配に関してはゼンリンのGODOOR、Amazonだったらゼンリンがラビットの中に入っていますから、それとあと207のTODOCUサポーター、この2大巨頭ですね。
平野:それぞれの特徴はありますか?
ごーしん:やはりゼンリンは強いです。強いというのは特に地形が把握しやすいんですね。例えば法面になっていて崖になっているようなところはしっかりと斜線が入っています。TODOCUサポーターの方もゼンリンのデータを借りているらしいですが、その斜線データが載らないのが僕は少しきついなというのがあって、ただ積み込みに関してはTODOCUサポーターのアプリが凄く早いんですよ。1個ずつ写真を撮る必要がなくて10個の荷物をまとめて撮って確認していくと、積み込み完了になっちゃう。
平野:UIがすごく良いということですか?
ごーしん:そうです。
平野:現場のお仕事をよく把握されていて登録が凄くしやすい感じですか?
ごーしん:そうです。あとは距離順にソートをかけたりもできるので自分の近いところから攻めたいという人であれば、その順番に配ることもできます。よく考えているなと思います。
平野:ごーしんさんはどれをおすすめすることが多いですか?
ごーしん:基本的には崖の下に着いてしまうことが結構多いので、ゼンリンさんをおすすめしているんですが、でも生徒さんがすでにTODOCUサポーターを使っている方はTODOCUサポーターでいきますし。
平野:その方やコースに合わせて変えていくこともある感じですか?
ごーしん:そうですね。固定のコースであれば地形情報はいらないのでTODOCUサポーター、Amazonのように毎回変わるのであればやはりゼンリンのアプリの方が分かりやすいかなと。
平野:今回は軽貨物ドライバーの実態をごーしんさんをお迎えしてお伺いしました。本日はありがとうございました。
ごーしん:ありがとうございました。
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