初心者向けかんたん物流コラム
今、注目のAIツールといえば、チャットGPTですよね。瞬く間に話題を集め、このまま確固たる地位まで得ようとしています。
転校してきてすぐの転校生が、1限目の体育でとんでもない活躍をして、そのままヒーローになってしまう。そんな印象です。
ただ、どんな質問に対しても的確な答えを返してくれるのか、精度というところには疑問符がつきます。物流業界の業界特有の質問に対してもしっかり答えを返してくれるのでしょうか?ということで早速、使ってみました。その実力たるやいかほどに!
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チャットGPTとは、オープンAIという企業が提供する対話型AIのサービスです。
チャットGPTをオープンAIが公開したのは2022年11月。その後、わずか2ヶ月で利用者が1億人を突破したとしており、瞬く間に世界中で利用者が急増しています。
チャットGPTは、質問をすると、まるで人と会話をしているかのような、自然な会話ができるのが特徴です。使用してみると本当にコンピューターの中に人がいるのでは?という感じです。
比較的フランクだったり言葉足らずな質問の仕方をしても、こちらの意図をくみ取って回答してくれます。まさか心まで読まれてる?(笑)
そんなわけはないですが、とても便利なので、これからあらゆるシーンで普及されていきそうですね。
現時点で「チャットGPTがどのくらい使えるのか」ということで、今回は物流業界の課題解決策について聞いてみることにしました。
業界課題となれば専門性が増してくるので回答の難易度も高まってくるはずです。的確な回答をしてくれるのか、気になるところです。
ドライバー不足は物流業界の主要課題といえます。もはや「数年後にはモノが運べなくなるのでは?」と危惧されているほどの社会課題にもなりつつある大きな課題ですが、チャットGPTはどのような解決策を提示してくれるのでしょうか?
ライナ:物流業界のドライバー不足の解決策とは?
チャットGPT:物流業界のドライバー不足を解決するためには、以下のような解決策があります。
ドライバーの労働条件改善:
物流業界におけるドライバーの労働条件を改善することで、ドライバーの離職率を減少させ、新たなドライバーを採用することができます。
具体的には、適正な労働時間の確保、適切な休暇制度の導入、給与の改善等が挙げられます。
ドライバーの育成:
新たなドライバーを育成し、採用することで、ドライバー不足を解消することができます。
具体的には、ドライバーの資格取得支援や教育・訓練制度の充実などが挙げられます。
自動運転技術の導入:
自動運転技術を導入することで、ドライバー不足を解消することができます。
具体的には、自動運転トラックの開発や導入、自動運転技術の活用による業務の自動化などが挙げられます。
外国人労働者の採用:
外国人労働者を採用することで、ドライバー不足を解消することができます。
具体的には、外国人労働者の採用手続きの簡素化や、外国人労働者の受け入れ環境の整備などが挙げられます。
人材確保のためのPR活動:
物流業界の魅力をPRし、人材確保を促進することで、ドライバー不足を解消することができます。
具体的には、社員の声を取り入れた採用活動や、働く環境をアピールした広報活動などが挙げられます。
以上が、物流業界におけるドライバー不足を解消するための代表的な解決策です。
ただし、状況によっては業界特有の問題があるため、解決策を選択する際には、具体的な状況を考慮することが必要です。
ドライバー不足の解決策として、5つの解決策を提示してくれました。
ものの1分もかからずにここまでの文章が出来上がっています。驚きですよね。内容的にも違和感はないのでは?
また、ドライバー不足は、一般的に「他産業に比べ劣る労働環境や待遇」が主要因とされていますが、この背景を知ってか、チャットGPTの回答の一番上には「ドライバーの労働条件改善」があります。
さきほどのドライバー不足の解決策の回答に「ドライバーの労働条件改善」とありましたが、もう少し掘り下げてみたいと思います。具体的に「トラックドライバーの長時間労働是正のための具体策とは?」ということでチャットGPTに聞いてみました。
ライナ:トラックドライバーの長時間労働是正のための具体策とは?
チャットGPT:トラックドライバーの長時間労働を是正するためには、以下のような具体策が挙げられます。
適正な労働時間の設定:
過剰な労働時間を削減するため、労働時間の適正化が必要です。
労働法令を遵守するとともに、安全かつ健康的な労働時間を設定することが必要です。
運行計画の見直し:
労働時間の適正化に向け、運行計画を見直すことが重要です。
ドライバーの運転時間や休憩時間を適切に配分し、長時間労働の是正につなげます。
ドライバーの教育・研修の充実:
労働時間の適正化を実現するためには、ドライバーの教育・研修の充実が必要です。
運転技術の向上や労働時間の管理方法について、ドライバーに十分な知識を与えることが必要です。
ドライバーの健康管理の充実:
ドライバーが適切な休息や食事をとることができる環境の整備、また運動や健康診断、ストレス管理など、ドライバーの健康管理の充実が求められます。
待遇の改善:
ドライバーの待遇を改善することで、長時間労働の是正につながります。
具体的には、給与、福利厚生、保険制度の見直し、さらにはキャリアアップやスキルアップのための教育・研修制度などを整備することが求められます。
労働環境の改善:
快適で安全な労働環境を整備することで、長時間労働の是正につながります。
具体的には、車両の整備や最新の安全装置の導入、運転休憩所やトイレ、シャワー等の設置、またはモバイルデバイスやナビゲーションなど最新のITツールの導入が挙げられます。
ドライバーとのコミュニケーションの強化:
ドライバーとの円滑なコミュニケーションを図ることが、長時間労働の是正につながります。
ドライバーが労働時間や待遇などについて遠慮なく意見を言えるような環境づくりが必要です。
また、ドライバーの声を反映させるための制度の整備も必要です。
業界全体の協力体制の構築:
ドライバーの長時間労働の是正には、業界全体で協力することが必要です。
業界団体や企業が協力して、ドライバーの労働条件改善に取り組むことが求められます。
また、業界全体で労働環境の改善を図ることで、競争力の向上にもつながります。
新技術の活用:
自動運転技術やモビリティーサービスの発展により、ドライバーの労働時間を削減できる可能性があります。
新技術の活用を検討することで、ドライバーの労働時間を適正化し、長時間労働の是正につなげます。
以上のように、長時間労働の是正には、適正な労働時間の設定や運行計画の見直し、教育・研修の充実、待遇や労働環境の改善、ドライバーとのコミュニケーションの強化、業界全体の協力体制の構築、新技術の活用など、多角的なアプローチが必要です。
9個の具体策を提示してくれました。が、いかがでしょうか?どこか教科書的な印象にも見受けられます。
トラックドライバーの長時間労働の温床になっている荷待ち時間や付帯作業に関することが無いのも若干引っかかります。
いまや脱炭素は社会全体で取り組むべき課題となっています。物流業界も例外ではありません。特に営業用トラックからは多くのCO2が排出されるため、物流業界全体として、さらには個社単位でも、脱炭素への取り組みが欠かせない状況となっています。チャットGPTに、「トラックCO2排出量を削減するために重要なことは?」ということで聞いてみました。
ライナ:トラックCO2排出量を削減するために重要なことは?
チャットGPT:トラックのCO2排出量を削減するためには、以下のようなことが重要です。
車両の燃費を向上させること:
車両の燃費を向上させることで、トラックのCO2排出量を削減することができます。
具体的には、省燃費車の導入やエンジンの改良、エアロダイナミクスの改善、タイヤの空気圧の調整などが挙げられます。
ロジスティクスの最適化:
ロジスティクスの最適化により、不要な運送を削減することができます。
具体的には、運送ルートの最適化や積載率の改善、荷物の共同運送などが挙げられます。
運転スタイルの改善:
運転スタイルの改善により、トラックのCO2排出量を削減することができます。
具体的には、適正なスピードでの走行、アイドリングの削減、急発進や急ブレーキの回避などが挙げられます。
エコドライブの推進:
エコドライブの推進により、運転者がトラックのCO2排出量を意識することができます。
具体的には、エコドライブ講習の実施や、運転者のスキルアッププログラムの導入などが挙げられます。
電動トラックの導入:
電動トラックの導入により、トラックのCO2排出量を削減することができます。
具体的には、電動トラックの導入に必要な充電設備の整備や、バッテリーの開発・改良などが挙げられます。
以上が、トラックのCO2排出量を削減するために重要なことです。
ただし、これらの取り組みを進めるにあたっては、企業や運送業者、政府などの協力が必要であり、社会全体で取り組むことが求められます。
5つのポイントを提示してくれました。
ルート最適化や、積載量改善、共同配送、エコドライブなど、ポイントが押さえられている印象です。上から5番目「電”動”トラックの導入」になっているのはご愛嬌です。
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実際にチャットGPTを使った印象ですが、まず、わずかな時間で意図した情報が多く得られるのは、率直にとても便利だと感じました。自分がチャットGPTになったとして同じようなことができるかと言えば、当たり前ですが、100%ムリですからね・・・。
グーグルが普及してからは、わからないことがあれば、まず「グーグル先生(もはや死語?)に聞く」ことが習慣化していましたが、もしかすると今後は「チャットGPT先生に聞く」となるかもしれません。
そして肝心な物流業界の業界特有の質問との相性ですが、概要的な・教科書的な情報が得たいときには、とても有用なツールになるのではないか、と感じました。検索エンジンを使用すると、情報を得るまでに、キーワードを打ち込んで、検索結果からサイトを選んで、サイトの中からほしい情報を見つけて、という複数の作業が必要となります。が、チャットGPTは、キーワードを打ち込んだら、あとは回答が書かれるまで待つだけです。かなり楽です。
ただ、内容を掘り下げて、より具体的な回答を求めようとすると、回答が弱くなる印象がありました。物流業界の業界特有の質問に対しての場合ですが。
そのため、専門的でより具体的な知識を得たい際には、グーグル検索などで企業や識者が書いたコンテンツを自分で探したほうが良いのかなぁとも。現時点では、チャットGPTは完全ではない印象もやはりありました。
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