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2018.06.26

ヤマト運輸はなぜ撤退したのか  〜スマートロジスティクスで対応できるか〜


【花房先生執筆コラム】SCM実行系スマートロジスティクスのススメ 第1回


ヤマト運輸はなぜ撤退したのか

〜スマートロジスティクスで対応できるか〜



物流が社会問題化した理由に、ヤマト運輸のAmazon対応があるだろう。


Amazonの宅配貨物の急増にドライバーが対応できなかったために、残業未払い問題や配達不能問題が生じたと言われている。
20万人以上の正社員を抱えるヤマト運輸でさえ、総量規制をかけなければならないほどに人手不足だったというのだが、果たしてそうか。


ちなみに製造業の経営者が「来年はマーケットの需要が急増する。生産も販売も3倍を覚悟するようにして欲しい」と宣言したときに、「そんなのは無茶だ、出来っこない。やりたくない」と意思決定するだろうか?

宅配貨物の膨張はグラフでも分かるように、確かに急増している。しかも、それは予測もしていたはずだ。生産や販売が倍増する、宅配貨物が数倍になることが予測できたとき、どんな意思決定を行うだろうか。


そして、どのような対応策を取るだろうか。


総量規制で仕事を断ることが正しい意志決定だったのだろうか。



Amazonが知っていてヤマトが知らないこと


生産販売の需要急増に対応するためには、日本ではアウトソーシングや事業提携で乗り切ろうとするだろう。 そして問われるのは情報の確度、精度である。


「いくつ、いつ、どれほどの需要になるのか」という情報戦が勝敗を分けることになるだろう。


では、Amazon宅配物の情報はどのように把握すれば対応が可能だったのだろうか。


ヤマト運輸は宅配貨物のFROM〜TO情報を荷物に貼り付けた宅配伝票で情報収集している。
伝票を発行した途端に情報は明示されるが、発行するのはAmazon側でありヤマト運輸は貨物を預かった時点でしか情報入手ができない。
(情報入手のタイムラグは数時間で、集品と梱包作業後になる)


考えて欲しい、貨物のFROM〜TO情報はいつ確定しているのか?


AmazonはWEBサイトで受注した途端に、FROM〜TO情報を把握している(在庫がどこのAmazonセンターに有るのかはWEBサイトで確定している)


ヤマト運輸は商品が揃えられて、伝票が貼られた貨物を預かるまでは情報が確定していない。



「知らないと喰われる」時代


輸送情報の確定タイミングがいつなのか、早いか遅いかによって情報の価値は大きく変わる。

車両の手配や配送計画に1時間の余裕は何より価値がある。

Amazonの物流センターは現在国内に16箇所(食品専用デポを除く)あり、受注の段階でFROM~TO情報を把握できる。
実際に貨物が揃うはるか数時間も前に確定情報として配送計画が立案できるのだ。


たとえ1時間でも前倒しできるなら、物流作業には大きな価値がある。
配送という物流コストの大半を占める計画立案や作業準備に、情報を早取りすることができるなら、すでに輸送事業者を情報でコントロールしていることになるのだ。


ヤマト運輸が総量規制と料金値上げ交渉によってAmazonと対立した途端、Amazonは配送事業者を束ねた利用運送事業を開始した。
(Amazonは倉庫事業者であり、日本では配送車両を保有していないので正確には運輸事業者ではない。第1種利用運送事業者=フォワーダー登録を持っている)


配送情報をより早く入手するためのスマートなシステムがあれば、配車計画も実運送も人手不足時代を乗り切れるだろう。





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次回は話題の組織、SCM実行部隊の実際について語ってくださるそうです。お楽しみに!

本コラムは書籍『スマートロジスティクス ~ IoT と進化する SCM 実行系~』発刊を記念して、
監修者である花房 陵先生にご執筆いただいています。
書籍の中から特に今の時代に重要なテーマをピックアップしてご紹介いただく予定です。

今後も次のような興味深いテーマについて取り上げていく予定ですので、
是非、楽しんでご購読いただければと思います。

 ・在庫はなぜ減らないのか
 ・配車合理化はどんなステップが必要か
 ・人手不足はロボティクスで対応できるか
 ・これからの3PLビジネスに勝機はあるか
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++花房 陵


1978年慶大経済学部卒
経営・物流コンサルタントとして30年以上の豊富な実績をもち、
28業種200カ所以上の物流現場を指導してきた。
異業界などの最新トレンドの物流施策を導入・定着させる手腕には定評がある。
ロジスティクス・トレンド(株) 代表取締役、
(株)イーソーコ総合研究所 主席コンサルタント、
協同組合物流情報ネット・イー相談役、ほか多数の物流顧問を務める。


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