【社長コラム】

ロジスティクスAI 戦略のポイント

システムの導入検討を「成功事例」に頼ることが危険な理由


From:朴成浩



相変わらず暑いですねー。


先週あたりは夏休みを取られた方も多かったのではないでしょうか?


当コラムも夏休みでしたが、今週から再開です。


さあ、これから年度の後半戦、一緒にがんばっていきましょう!


まとまった休みは、普段はなかなか時間を取って考えられないことをじっくりと考えたり、


溜まっている本を読んだりどこかに出かけたりと普段できない勉強をするのに向いているわけで、


休みが明けたら、


「よし、アレをやろう!」


というように、バラ色の未来を描いたりするわけですが、


いざ、通常業務が始まってみるとなかなか思うように成果が出せず、結局、いつもと同じに戻ってしまう、


そんな方はいないでしょうか?


というわけで、今日は軽く、休み明けに向くテーマとして、


勉強したことを成果につなげるにはどうしたら良いか?


という話をしたいと思います。



勉強だけでなく熱心に実践しているのに結果が出ない人



本コラムでは、これまでのところ、あえて実践的なトピックを避けてきました。その一つの理由は、もちろん、理念の部分こそが重要だからです。


まさにあなたもそうだと思うのですが、こういうコラムを読まれる方は非常に勉強熱心な方が多いと思います。仕事に対するモチベーションも高く、何か自分の仕事に対するヒントになるようなことがないかと自ら考えて探される方だと思うので、あまり具体的で直接的なことよりも、むしろ根本的なテーマの方が広く役立つ面はあると思います。


ただ、もう一つ、別の理由もあります。


これは経営者の方やマネージャーの方向けの話になるのですが、システムや手法について、大変に勉強されている。展示会やセミナーで常に新しい情報を収集するし、それだけでなく自社で使えそうなものは実際に実践してみる。しかし、なぜかなかなか成果を出せない。そういう方を見かけます。


ただ学ぶだけでなく、ちゃんと試してもいるのですよ!


勉強して、ちゃんと実践もするのに成果を出せる人と出せない人がいるのはなぜか?


この原因は、勉強と実践の間に必要な、「考える」というプロセスが十分ではないことにあります。



成果が出せない人が陥りがちな「成功事例探し」



どんなシステムでも、どんな業務改善プログラムでも、あるいはどんな優秀なコンサルやベンダーの指導を受けたとしても、結局のところ、自分でやってみないと見えてこないことってあるわけです。


仕事というのは100%絶対の正解があるわけではありませんから、どんなに優れたシステムやコンサルタントでも、100%の成功を保証するなんてことはできないわけです。


むしろ、素晴らしい結果につながるようなアイデアほど、不確定な要素に溢れている、とも言えます。そもそも考えてみてください。誰の目から見ても100%うまくいくと納得できて、しかもすでに誰でも間違えることなく実施できるようなレベルにまで洗練されている、そんなアイデアがあり得るでしょうか? 何も迷うことなく実施できる段階で、すでにもう乗り遅れていると思いませんか?


もしあなたが、何か良さそうに思えるシステムやコンセプトに巡り会ったときに、「うちでも使えるだろうか」と自分の頭に汗をかくことよりも、「似たような成功事例はないだろうか?」と「調査」の方に重点をおくようになっていたら要注意です。


一見、意識高いように見えてあまり結果を出せないこの症状は非常にありがちで、我々は「事例はないか?」病と呼んでいます。ついつい、陥りがちな罠なので、「サーベイ」と書いて「他力本願」と読む、くらいに肝に銘じておきたいところです(笑)


ちなみに最悪なのは、調査の結果、「うちの業務は事例にあるA社やB社とは違う。うちでは使えない」と、思考を深めずに安易な結論を得ることです。これはまさに死に至る病です。万一、ここにそういう方がいたらすぐにやめましょう!



「思考」という名の魔法の絨毯を手に入れよう



いずれにしても、世の中の多くの「やってみたけど何の成果が出なかった」は、「考える」プロセスが十分でないことが原因です。まだ十分に頭に汗をかいていない、ということですね。


もし、「やってみた」ことが目指している理想が、あなたにとって手に入れる価値のあるものであるなら、どうやったらそれを実現できるかは深く考える価値があります。


やってみたけどうまくいかなかった。> でも、工夫して自分にあったやり方を見つけて成果は出た!


これが成果の出せるパターンですね。


システムやアイデア、事例というものは、あなたに何の汗もかかせずに目的地まで運んでくれる魔法の絨毯ではありません。あくまでもあなたが考えるための材料である、ということを忘れないようにしましょう。


あなたの想像力を駆使して道具を使いこなし、自分だけの魔法の絨毯を手に入れましょう!



++朴成浩


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