「LYNA 自動配車クラウド」をご導入いただいております琉球通運株式会社様の赤嶺 一彦氏と仲泊 さつき氏と當銘 俊道氏のお三方に、「LYNA 自動配車クラウド」の導入経緯や効果などについてお話を伺いました。
琉球通運株式会社 赤嶺氏(左)、當銘氏(中)、仲泊氏(右)
仲泊氏:
実証実験(※)を始めるにあたって私の担当部長の藤﨑が展示会で御社を知って。それでホームページで「LYNA 自動配車クラウド」について確認をしたりお問い合わせをしたり、というのがきっかけです。
製品選定の際は、配車計画の作成を代行してくれるものではなく、自社でシミュレーションとデータ取りを繰り返せる自由度の高い自動配車システムを探していました。
※実証実験=「沖縄物流デジタル技術活用推進事業費補助金」を活用した実証実験であり、自動配車で配送ルートを最適化することで配送効率向上を目指したもの。当該実証実験で「LYNA 自動配車クラウド」が使用されました。
【琉球通運株式会社 公式サイト】
▶ AI自動配車で成果物配送のルート最適化 「琉球新報新聞社」に掲載されました。
仲泊氏:
他社さん含め、費用面やどういう機能があるのかっていうのは調べてはいたんですけれども、なかにはデータを自分たちで利用できない製品もありました。
当初から、私たち自身でシミュレーションをしてそのデータをどう活用していくかっていう運用を思い描いていたので、「LYNA 自動配車クラウド」の自社で自由に運用できる点とデータの取り扱いのしやすさが導入の決め手になりました。
仲泊氏:
もちろんそうですね。私はシステムに疎い方だと思うんですね。まずは自動配車システムを自分で触れるのかという不安が一番大きかったんですけれども、この無料試用を通して、またライナロジクスさんの担当の方から「大丈夫ですよ」と(笑)細かい説明やサポートを受けたので使える実感がわきました。
仲泊氏:
やはり現場のベテランの担当者はすべて自分の中でノウハウはお持ちなんですけれども、社内で共有できるデジタルデータになっていなかったというところがありまして。
今のやり方でできている一方で、今後、例えば新入社員が入ったりとか、人手不足に突入したりしていく時に、配車や配送業務のノウハウを手間をかけずに早く伝えるためには、データ化することが必要だなと思っていたので。そこが課題だったと思います。
當銘氏:
確かに今まではデータを全然見える化できていなかったんですけれども、システムを使うことによって、今まで気づかなかったことにも気づくことによって、新しい発見ができたなと思って。これはいい機会だったなと感じています。
ドライバー同士で横横の共有としてはあったんですけれども、そういったマニュアル的なものは全然なかったです。ある程度のメモ書きみたいなもので、みんなで共有してやっていました。みんな何回も走っていくうちに経験を積んで覚えるような格好でしか業務はしていなかったものですから。今回、実証実験の取り組みを行うとなった際には、いい機会なのかなというのを感じました。
赤嶺氏:
二人が話したように、業務が属人化されているような状況を今後の課題としては持ってはいたんですけれども、具体的な解決策というのがなかなか見出せないまま今に至っていたというところで、今回ライナロジクスさんと協力してこういう改善に取り組めたということは非常に大きな一歩だと思っております。
今後は違う配送業務でも展開できるように、これからも模索しながらですね、取り組んでいきたいと考えております。
當銘氏:
ドライバーはすでに車両に他のシステムも付いているので「店着、作業開始」というようにボタンを押しながら操作したり、また今回「LYNA 自動配車クラウド」を導入した時にはスマホもまた操作(※)したりしないといけないということで、ドライバーからはもう止めてくれという話は正直言ってありました。
それを操作している暇がないとか、ずいぶんはっきり言われました。そればっかりに気をとられて結局業務が・・・。現場はもうパニックになっているという話は最初の頃はありました。
※スマホ操作=「着発管理オプション(有料)」の機能内の操作でスマートフォンを使用。「着発管理オプション(有料)」は配送業務の進捗状況がリアルタイムに確認できるようになるオプション機能です。ドライバーはスマートフォン操作を行うことで、着発の履歴を残すことができます。
【着発管理オプションの詳しい紹介資料は、以下のURLからダウンロードいただけます】
▶ https://lynalogics.com/data/data07/
仲泊氏:
実走の時に私がドライバーの横に乗って、ちょっとでも助けになればと思って代わりにポチポチと操作していたんですけれど、その代わりの私でさえ押せなかったりした時があったので。ただもうちょっと慣れていったらスムーズに行くのかなというのは思いました。
當銘氏:
回を重ねるごとに確かにみんなスムーズにできてはいます。最初の頃は大変でした。
仲泊氏:
業務に関する条件がデータで管理できるっていうのと、同じ情報をドライバーさんと共有できるっていう効果。「LYNA 自動配車クラウド」の画面を一緒に見て「こういうルートを通るんだよね」とか、「この店舗こうやって入れ替えるんだけどどう思いますか」っていうのを本当に横で一緒に確認し合うことができたので。
口頭や文章だとすごい時間がかかっていたと思うんですけれども、それを素早くお互いに「じゃあこうしよう、ああしよう」と確認し判断し合うことができました。さらには、現状の業務の洗い出しができたこと。実際は私たちがこの業務をされているんだろうなと思っていた以上にいろんな業務を間にされているというのが明確になって、それをもとに物事をお互いに判断しながら相談できるようになったっていうのも大きな効果。業務改善への第一歩になる効果かな、と私は思っています。
當銘氏:
確かにそうですね。情報をうまく共有することができたのかなというのはあります。
赤嶺氏:
この業務は特に仲泊さんが現場に深く入り込んでいて、今の課題やネックになっている部分をドライバーからしっかり聞き出して改善につなげていったところは、ライナロジクスさんのシステム導入以外でもそういうところも含めてみんなで良い方向に進めたんじゃないかなと思います。
仲泊氏:
「LYNA 自動配車クラウド」を使用した業務に関しては、もうルートが決まっていたんですけれども、この回り方で良いのかっていうところでまず検証をしてみました。今のままで良いルートが半分ぐらいあったなかで、残りの半分はじゃあもうちょっと工夫したらその距離を何とか縮められるんじゃないか、ということで検証を行いました。
当初は実証実験として「LYNA 自動配車クラウド」を使用したんですけれども、実際に使用して「LYNA 自動配車クラウド」を現場に導入できるというところまで分かったので、決まったルートに対して精度を上げていくというのもあるんですけれども、今度は他業務でも「LYNA 自動配車クラウド」を上手く活用して効率を上げていくことができるんではないかというところで社内でいま検討しているところです。
仲泊氏:
私が全く手探りの状態で始めたので、最初はとても不安だったんですけど、営業の方をスタートに途中から佐藤さん(※)が入ってきてくださって、トントントンと話が進んだ後からは、今度はどうやって運用していくかっていう方向に引っ張ってくださったので。じゃあこれをするには何をやってっていうのを教えていただいたり、また励ましてもらったりとサポートいただいたので。本当に私は横で伴走していただいたっていう気持ちがすごく強くて。とても感謝しています。
※佐藤=ライナロジクス側プロジェクト責任者
當銘氏:
仲泊さんは佐藤さんに助けてもらっていて、それは僕も知ってたもんだから。同じようにありがたい気持ちで。仲泊さんの先には佐藤さんがいて、同じプロジェクトのチームとしてうまくいったのではないかなと思っています。
仲泊氏:
まだこれからなんですけれども、もしできるのであれば他社さんとうまく協力して共同配送ができたらお互いにやりやすくなるんじゃないのかなと思って。そっちがやるから入れないとか、そんなんじゃなくて一緒に時間を調整してとかってできたら。物流会社の皆さんの業務がスムーズに回ったらすごくいいんじゃないかなと思って。「LYNA 自動配車クラウド」を使えばできるんじゃないかなと思っています。
赤嶺氏:
お互い協力して業務が効率良く進むのだったら非常にいいことだと思います。特にこれからは共同配送のような取り組みが必要になってくるんじゃないかなと思うので、非常にいいことだと思っています。
仲泊氏:
他の物流会社さんもやっぱり同じ課題を抱えている感じがしてですね。私は、まだ一社しか話を聞けていないんですけど、この配送先の荷主様も本当に似たような、どうやったらドライバーさんにうまく効率よく回ってもらえるかって話をしていたので、私たちの取り組みに対してすごく興味を持っていただいていたんですね。それが個々にやるのではなく一緒にできるのであれば本当にいいかなと思うんですけども、壮大な話なのでどうやっていくかは様子を見ながら・・・。
実証実験で、「LYNA 自動配車クラウド」を現場に導入できるというのが証明されているので、今後人手不足になった時に、このデータを元に何かできるっていう、ノウハウのバックアップみたいなものができました。當銘さんが急に倒れてしまうことも無きにしもあらずで、その時にじゃあ、このデータで何とか次のメンバーにっていうのができるかもしれないし、他のドライバーさんが今回インフルエンザで大変な時期が実走の時にあったんですけど、そういう時にもちょっとでも役に立てるようなものになれば、私もやった甲斐があるなと思っていたので。また今後うまく活用できるようにしていきたいなと思っています。
琉球通運株式会社様が行った配送ルート最適化による配送効率向上を目指した実証実験で「LYNA 自動配車クラウド」が使用されました。
実証実験のターゲット業務はスーパーマーケット向け青果店舗配送で、テーマは“乗務員が担当エリア内を自由に配送しているところ自動配車を導入することで効率性が向上するのか”という点でした。
「LYNA 自動配車クラウド」でシミュレーションを繰り返し、シミュレーション結果に対してのテスト走行が行われたのは2月。
テスト走行の結果、走行距離短縮やCO2排出量削減などの効果が見られました。
具体的には、走行距離においては年間36,000km、地球0.9周分に相当する削減効果、CO2排出量においては年間30,960トン(1kmあたり860kg)の削減効果でした。また、配車や配送業務のノウハウがデジタルデータになったことで、配送業務が可視化されことも成果でした。
「LYNA 自動配車クラウド」は、業務標準化・効率化を強く推進させるとして、今後、他業務への活用も見込まれています。
琉球通運株式会社様 本社外観
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