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2016.06.08

ドローンやIoTの次に来るもの


From:朴成浩



週末、広島で開催された日本ロジスティクスシステム学会に参加してきました。


当日は県内からユーザー企業の方々も駆けつけて下さり、誠にありがとうございました。皆様にお会いできて嬉しい限りでした。


いやー、それにしてもやはり今はとてつもなく大きな転換期に差し掛かっていますね。あらゆる分野で、この5年10年の対応を誤ると大変なことになる、という予感を感じます。


スリリングですが、こういう面白い時代にプレイヤーとして立ち会えるのは幸運です。


学会では、自分の話だけではなく、若い方々の研究発表も多く聞かせて頂きました。「その目的関数の数式、それで合ってる?」みたいな熱くて細かい議論にも久々に参加させて頂き、大変、楽しかったのですが、もう「若手」とは呼ばれなくなって久しい世代としては、やはり気になるのは、


そもそもなぜこういう研究やってるのよ?

で、結局、今、どこまで進んでるのよ?


というような、メタな部分ですね。


こういう話については、この種の集まりでは非常にありがちなことではありますが、往々にして実は「夜の部」の方が本番だったりします(笑)


さて、そんなこんなでロジスティクスに関わる研究、実務の様々な方の話を(表から裏から)あれこれと聞く中で強く感じたのは、様々な技術革新の裏にある、ひとつの大きな「流れ」についてです。



本当に重要なことは「読む」しかない

研究者の集まりでもそうですし、実務家、ビジネスマンの集まりでもそうなのですが、関係者の中で深く共有されている本当に重要度の高いテーマというものは、実は表だった話題として外に出てこない、ということがよくあります。


これは別に重要事項がそのサークルの外に対しては秘密にされているとか、そういう陰謀論めいた話ではありません。むしろそういうものは、そのサークルの方々の意識としてはあまりに当たり前なので、そもそも意識の上に上ってこないのです。学会のような場では、ときに神学論争か!?とでも言うような激しい激論が戦わされることもよくあります。しかし、それでも議論が成り立つのは一見、全く立場が異なるように見える両者の間においてさえ、当人同士が意識しない共通の前提条件や背景認識があるからなのですね。いわば共通無意識とでも言うようなヤツです。


で、学会であったり、業界であったり、社会であったり、規模は様々ですが、こういう、あるサークルの中で無意識的に共有されている認識なり知識なりは、実は結構、時代ごとに変わります。つまり、全然、普遍的なものではなく、実はこういう表だって意識されない「当たり前」こそが、大きく物事を考える上で重要だったりするわけです。


では、今、ロジスティクスの最先端で「当たり前」として認識されていることは何でしょう?


それは、「人間でないもの」が働く世界の到来です。


もうさほど遠くない将来、「人間でないもの」、ある意味では理想的な労働者が働く世界が、研究者の方々の中ではすでに無意識の了解として確実に予感されているということを、今回、強く感じました。


人工知能は言うに及ばず、ドローンや自動運転などの自律走行技術、IoTしかり、ビッグデータしかり。もてはやされるキーワードは時(と日経新聞さんのチョイス)によって変わりますが、それらが何のために研究されているのか、どこを目指しているのか、これらを統合して出てくる答えは明かです。


人間が働かない世の中、です。



人間でないものが働く世界の競争力は何で決まるか?

「いやいや、そんなSF的な?」「そんなマンガみたいなこと、あるわけない」


と思われるでしょうか?


もちろん、人間の労働が完全に不要になる世界が実現するのは、おそらくまだまだ相当に先でしょう。それどころか、基調講演でもお話させて頂きましたが、技術的な理由、あるいはコスト的な理由で、この現代においても機械に置き換えることのできない人間に依存する肉体労働は相当にあるわけで、むしろ、その種類の仕事こそAI時代では最も「AIに奪われない」仕事になります。


が、しかし、今までは人間でやるしかなかった、それゆえ、どこの企業においても差別化要因とはならなかった分野において、「労働力」の決して小さくない部分が今後10年のうちに「人間でないもの」に変わっていく。そういう変化は起こります。


それは倉庫を走り回るドローンであるかもしれないし、自動走行するトラックかもしれないし、または今はまだ世に出ていない新しいテクノロジーかもしれない。いずれにしても、今はまだ当たり前になっていない「人間でないものの労働」の普及が始まり、それゆえ、そこが新しい競争力の源泉となったとき、何が起こるでしょうか?


そのとき、競争力を左右するのは、その「人間でないもの」を効率よく働かせる技術です。ドローンなり自動運転車なりをいかに効率よく、高い生産性で働かせることができるか、ということです。


今はまだドローンや自動運転の制御技術自体が研究されている段階ですが、それが実現してしまえば、その次に争点になるのはその活用技術、「人間でないもの」を最適に働かせるプランニングの技術に移っていきます。


競争のフィールドがそういう段階に進んだとき、組み合わせ最適化、アルゴリズムの開発技術は決定的に重要な技術になってくると考えます。


たとえば、私たちの「最適配車」アルゴリズムは、現在はトラック配送を対象としていますが、これは別にドローンなり自動運転車なりの最適な作業計画にそのまま適用できるものでもあるわけです。むしろ、10年後には「自律走行する何か」の最適計画が、私たちの「配送計画」のターゲットとして最も大きな市場になっているかもしれません。


実際、技術的な相性としては、人間のドライバーが運転するトラックの配送計画を立てるよりもロボット相手の方が簡単で、メリットも出しやすかったりします。最適な配送計画を立案するメリットとして、(今は)地味で見過ごされがちなのですが、たとえトラック台数が変わらなくても総走行距離が削減できるというものがあります。


今現在のトラックの配送計画では、最も支配的なコストの要因は距離ではないので、CO2排出量以外の観点で距離削減が注目されることはあまりなかったりするのですが、これが、自律走行する機械が相手であれば、単位時間当たりの作業効率は言うに及ばず、バッテリー持続時間やメンテナンスコストの点からも距離削減の重要性は飛躍的に高まるかもしれません。



AI時代に死を招く質問

あなたは、今、次々と世の中に登場してきている新しい技術に対して、ただ、「よく分からないから」というだけの理由で「見なかったことにする」という反応をしていないでしょうか?


「それ、うちで使えるの?」という受け身な姿勢は、大げさでなくこれからの時代においては重大な結果につながりかねないと思います。もし、ITに関してそういうのが口癖になってしまっている方がいたら、今すぐ、今日からやめましょう(笑)。


「それ、うちで使えるの?」と質問するのではなく、「うちはこれをどのように使えば良いか?」と考える。あるいは、もっと重要なのは、次の質問です。


もしこの技術を、他社がうまく使いこなして

新たな競争力の源泉とすることに成功したら、

うちにはどのような影響が出るだろうか?


答えはもちろん、私たち一人一人、それぞれの中にしかありません。私たちも、つねに考え続けていきたいと思います。



++朴成浩



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